バックハンドの安定や肩の怪我の予防ができる棘下筋の鍛え方

2021年2月10日

バドミントンを上達するために鍛えるべき筋肉は数多くあります。

その中でも今回はインナーマッスルに焦点を絞り、さらにそのインナーマッスルの中でも、バックハンドのショットに影響する、「棘下筋」の鍛え方を解説したいと思います。

棘下筋とは

回旋筋腱板(ローテーターカフ)とよばれる、肩甲骨の前面と後面に存在する4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の腱があり、その一つが棘下筋です。

棘下筋は、バックハンドを打つときや、オーバーヘッドのショット(クリア、スマッシュ)を打つときに行われる肩関節の外旋をサポートします。

外旋は脇を締めた状態で前ならえをして、前腕を体の外側に回す動きです(内側に回すと内旋)。

棘下筋を鍛えることで、ラケットを構える動作がスムーズになりスイングスピードが向上します。

バックハンドのショットの威力や精度も上がるので、バックハンドが安定させたいという方は棘下筋を鍛えるのがおすすめです。

棘下筋や他の回旋筋腱板の筋肉については、「バドミントンで鍛えるべき筋肉の紹介」で紹介しています。

ここからは棘下筋を鍛えるためのトレーニングを紹介していきます。

棘下筋のトレーニング

チューブを使ったトレーニング

チューブを使って行える棘下筋のトレーニングです。

①親指が下に来るようにチューブの端を持ちます。

②チューブがたるまないように、チューブを持っている手と同じ側の足でチューブを固定します。

③手を真横ではなく、約30°ほど前方に向けて、チューブを引っ張りながら手を真上に上げていく。

④親指が下を向いている状態を維持し、手が肩の高さになるまで引っ張る。

⑤手を元の位置に戻して同じ動きを繰り返し行う。

ポイント

  • 体の姿勢はまっすぐを保ち、肘や手首が曲がらないようにする。
  • 肩甲骨は背中に対して30°ほど傾いてついているので、腕を30°前方に向けて行うことで、棘下筋がしっかりと鍛えられる。
  • 肩周りの筋肉を意識しながらトレーニングする。

棘下筋のトレーニングにおいて、チューブを持っている手の親指の向きを上向きにして行うと、棘上筋を鍛えることができるので、棘下筋と合わせて鍛えましょう。

棘上筋については「スイングスピードの向上や肩の怪我を予防できる棘上筋の鍛え方」で紹介しています。

チューブを使ってのトレーニングを紹介しましたが、ダンベルを使っても同様にしてトレーニングを行うことで、棘下筋を鍛えられることができます。

もしチューブでは刺激が足りないという方は、ダンベルを使ってより刺激の強いトレーニングをしてみましょう。

ペットボトルでできるトレーニング(キューバンプレス)

①ペットボトルを2本用意します。

②椅子に座った状態で、ペットボトルを1本ずつ持ち、腕を下にした状態で肘を肩の高さまで上げます。

このとき腕を外旋できるように、手の甲を正面に向けます。

③肘を肩まで上げたら、腕を外旋させて腕を上に持って行きます。

④最後に肘を真っ直ぐ伸ばして、腕全体を伸ばしましょう。

腕を伸ばしきったら、④~②の順に逆の動作を行い最初の状態に戻りましょう。

これを10回×2セット行いましょう。

ポイント

  • 全ての動作を焦らずゆっくりと行いましょう。
  • 肩周りの筋肉を意識しながらトレーニングする。
  • 慣れてきたら、回数やセット数を増やして、刺激を強くすると良いでしょう。

まとめ

今回は棘下筋のトレーニングのやり方について紹介しました。

インナーマッスルを鍛えることによって、プレーの質や怪我の予防をすることができます。

今回は棘下筋について紹介しましたが、回旋筋腱板だけでも4つの筋肉があり、それらを一緒に鍛えることで、相乗効果を得ることができます。

棘下筋だけでなく、他の筋肉も一緒に鍛え、怪我を避けバドミントンが上手くなるように頑張りましょう。