バドミントンサービスのルール改訂で、何が変わったのか解説

2020年6月26日

いきなりですが、バドミントンのショートサービスは

サーバーのラケットで打たれる瞬間に、シャトル全体がサーバーのウエストより下になければならない。ここでいうウエストとは、肋骨の一番下の部位の高さで、胴体の周りの仮想の線とする。

という結局どの位の高さで打てばいいのかがいまいちわからないルールが平成30年度まで適用されていました。

そして平成31年度からルールが改定して

サーバーのラケットで打たれる瞬間に、シャトル全体が必ずコート面から1.15cm以下でなければならない。

というルールになりました。

1.15cmがどれくらいの高さかわからないという方には以下のような方法で高さを確かめることができます。

シャトルの筒を3つ用意してもらって、筒を積み上げると約115.5cmになるので、サーブ練習で高さを確かめたいという方はこの方法で確かめることができます。

ここからは、このルール改訂によって、変化するプレーについて今日は紹介しようと思います。

ルール改定による恩恵

サービスの打点の高さが115cmに固定されたことによって、今まで肋骨の下という曖昧な高さだったので、感覚的にサービスの打点を決めなければいけませんでした。

しかし、ルール改定により、サーブの高さを客観的に確認しながら、サービスの練習をすることができるようになりました。

次に、身長の低い選手はサービスを以前よりも高い位置で打つことができるという点です。

改定前のルールでは自分の身長に応じてサービスを打てる高さが変動していましたが、ルール改定によりサービスの打点の高さが固定されました。

それによって、身長の低い選手は以前とは違ってサービスをウエストよりも高い位置で打つことが可能になる選手が出てきました。

サービスを高い位置で打てることによって、二つのメリットが生まれます。

一つは、サービスでシャトルの弾道を低く打つことができることです。

低い弾道でサービスを打つことによって、相手のコートにシャトルが飛んでいくまでの時間が短くなり、それによって相手がシャトルに対して反応できる時間を短くできます。

個人的な感覚ですがシャトルを山なりの軌道で打つよりも、軌道をできる限り水平に近づけて打つ方がサービスは安定すると思います。

二つ目はロングハイサービスを打ちやすくなります。

打点を高い位置で打つことができるので、当然打ちやすくなります。

先ほども説明しましたが高い位置で打つことができるので、相手が反応ができる時間が短くなり、以前よりもロングハイサービスやピンサーブが有効なサーブになると思います。

ルール改定による弊害

先ほど紹介したのとは逆に身長の高い選手は逆にサービスを以前よりも低い位置で打たなければなりません。

なのでサービスのフォームを矯正したり、ラケットの角度を下げ打点を引くくするなどの工夫が必要になります。

身長の高い選手にこのルール改定がどのくらい影響を与えるのかは、自分自身、身長があまり高くはないのでむしろ恩恵を受ける側なのでわかりませんが、海外ではこのサービスのルール改定に抗議している選手(ビクター・アクセルセンなど)もいるようです。

まとめ

結局ルール改定は審判のためといっても過言では無いと思います。

やはり115cmという高さが決められたことにより、サービスがフォルトなのかどうかの判断がしやすくなりました。

プロの大会ではドライブサーブ(サーブをドライブのようなスピードで打ち、レシーバーの間を抜けるようなサーブ)がたまに使われることがあり、以前のルールとサーブ自体打つ速さが速いので、そのサーブがフォルトなのかそうでないかの判定が難しかったです。

ルールが改定したということは、大会などの公式戦にでる人は、その規定に従わなければなりません。

115cmという高さが決まったことによりより精密に練習することができるようになったと思うので、この機会に自分のサービスがフォルトと判定されてしまわないか、確認しながら自分のサービスを見直してみましょう!

余談ですが自分の住んでいる地区の大会ではポールに印を付けてフォルトかどうか、審判が判断するらしいですが、正直ポールに印を付けてもサービスがフォルトがどうか見分けにくいと思うのですが…