【中級者】バドミントン ダブルスでプッシュが決めきれないときの思考と対応

2020年10月10日

ダブルスの試合で、自分が前衛の時に、プッシュをネットに掛けてしまったり、ラインオーバーしてしまった経験は誰にでもあると思います。

今回はプッシュを相手に返されても、ただ打ち返し続けるのではなく、何を考えればいいのか、プッシュ以外にどのようなショットがあるのか、について解説しようと思います。

ダブルスのプッシュについて、全く分からないという方は、「【初心者】ダブルスの前衛でのプッシュの基本」で初心者を対象に解説しているので参考にしてみてください。

プッシュを打つ場所を考える

来た球をただプッシュするのではなく相手のバックハンドや、すこしサイドを狙うことによって、相手がレシーブしにくい場所にプッシュを打てば、相手の体勢を崩すことができ、同時に相手のレシーブも甘い球になるので、よりプッシュを決めやすくなります。

プッシュとショートレシーブのラリーのペースは速いので、ラリーの中でどの位置に打つかを考えるのが難しいという人は、2球目はバック側、3球目は少し高めのボディに打つなど、はじめから、何球目にどこに打つかを決めておくのもいいでしょう

はじめから決めておくことによって、考える時間と迷いがなくなるので、相手のレシーブに対して速く反応できます。

タッチを速くする

単純にプッシュをするときに、シャトルに触れる速さを速くすることで、シャトルをより高い位置で捉えることができます

高い位置でシャトルを捉えると、シャトルをネットにかけにくくなり、かつ角度のあるプッシュも打つことができるので、ラインをオーバーすることも少なくすることができます。

加えて、タッチを速くすると、相手が次の球に対する準備をする時間を短くできるので、相手を崩しやすくなります。

タッチを速くするためには、普段の基礎打ちでプッシュを打つときに、いつもよりワンテンポ速くシャトルに触れてプッシュを打つように心がけましょう

そうすることにより、速くシャトルに触れる感覚が身につくので、試合でも、相手のショートレシーブに対して速く反応できるようになります。

ワンテンポ速くプッシュを打つコツは、プッシュを打った後、スイングしたラケットをすぐに構え直すことです。

そうすることで、飛んできたシャトルに落ち着いて対処することができます。

ラケットを斜めにして振る

ラケットを縦にして振ると、シャトルが低く飛んできたとき、シャトルを叩きつけてしまい、ネットに引っかかってしまいます

そこで、ラケットを斜めにしながらプッシュを打つと、ネットにかけることなく球を返すことができるので、相手のショートレシーブがネットすれすれでうまく返ってきたときや自分が決めきれるような体勢や状態にないときの、つなぎとして使うことができます

ただし、ラケットを縦に振ったときのように速く角度のある球を打つことはできません

ラケットを斜めに振るプッシュを覚えてプッシュミスを少なくして決めれるところで確実に決められるように縦にラケットを振るのと使い分けましょう。

ラケットをかぶせるようにして打つ(ワイパーショット)

このショットはテイクバックをあまりとらないで、ラケットをシャトルに対して上からかぶせて横にこすりながら打つショットです。

このショットはテイクバックをとらないで体の少し前で速く打つことにより、シャトルをコートの前に落として相手を前におびき出すショットとなります。

プッシュを打つと相手はレシーブに徹しようとして、姿勢が低くなり重心が下にいきます

そこでラリーの途中に前に落とすことにより構えている相手の重心を崩すことができます。

このショットで重要なのはテイクバックをあまりとらないで、シャトルに早く触れコートの手前に落とすことです。

シャトルに早く触れて相手に対応させる時間を与えないで、ラケットの面を正面から当てず少し角度をつけてシャトルをこするように打つとコートの手前に落ちて有効なショットとなります。

このショットはワイパーショットと言われていて、ワイパーショットについては「【中級者】バドミントン ワイパーショットの打ち方」で詳しく解説しているので是非参考にしてみてください。

ラケットを縦にして止めて打つ

このショットはプッシュを打つと見せかけて、ラケットのスイングを止めてシャトルを正面から当てて打つフェイントショットになります。

ラケットを縦にしてシャトルを打つとシャトルはラケットに当たってから一度少し上に上がってから下に沈みます。

先ほどのワイパーショットと同様に、ラリー中に打つことによって相手の体勢を崩すことができます

このショットは相手のレシーブの高さに応じて手前側にラケットを寝かせることによって柔軟にコートの手前に落とすことができます。

しかし、このショットはラケットに当たった瞬間少しシャトルが上に浮くので、タイミングと力加減を間違えると逆に相手のチャンスとなってしまうので注意しましょう。

先ほどのワイパーショットと、今紹介したフェイントショットはどちらもプッシュの途中に打つことによって効果がより発揮されるショットです。

相手のタイミングをずらし、体勢を崩すことが可能なショットではあるのですが、自分自身もプッシュを打つタイミングとは異なるタイミングで打つことになり、練習をしないとミスショットになってしまうので折角相手を揺さぶろうと思っても、自分が翻弄されては意味がありません。

そこで、普段からプッシュの練習中に上の2つのショットを織り交ぜて練習するといいでしょう。

まとめ

今回はダブルスのプッシュが決まらないときの対応について解説してみました。

ダブルスの前衛の役割はプッシュで相手をねじ伏せることではなく、相手のタイミングをずらしたり相手をコート奥に押し込んだりしてチャンスを作り、そのチャンスをしっかりと決めることです。

なので、何も考えずただプッシュしたり、力任せに打つだけでなく、相手の立ち位置やラリーの状況を考えて有効だと思えるショットを正確に打つことが重要です。

試合中に考える習慣をつけながら相手の何所に打てばプッシュが決まりやすいのか、相手はプッシュをすると少し下がり気味になるなど観察して、上で書いたことや他にも自分なりに考えたことを実践で試してみましょう!!